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「野党が真剣に本気にならないと」権力を乱用する安倍政権に対して、小沢代表

小沢一郎 代表・山本太郎 代表 定例記者会見(2015年5月19日)

5月19日午後、国会内で小沢一郎 代表と山本太郎 代表が定例記者会見を行いました。会
見概要は以下の通りです。

【質疑要旨】


維新の党、野党との選挙協力について

Q.

来年の夏に参議院選挙があり、(衆参)ダブルになるとも予想されます。維新は分裂含みですが、維新との選挙協力をどう描いていますか。

小沢一郎 代表

A.

 今、維新の党が大変な状況にあるという話でしたが、一番に掲げていた大阪都構想が否決され、橋下さんが政界引退するということですので、その点については皆さん大変ショックだろうし、残念だろうと思っていると思います。だからといって維新の党が分裂するという類のことではないと思います。松野代表を中心として、「雨降って地固まる」ということもありますので、結束して党として体制を立て直すことに皆で向かうのではないでしょうか。私どもとの選挙協力に特段今回のことがマイナスに作用することはないと思います。むしろプラスになると思います。

Q.

どういう戦略・戦術を立てますか?

小沢一郎 代表

A.

 維新が新体制の下でまずしっかりしてもらうことです。松野さんは、野党再編というか(野党が)お互いに協力しようということを従来から主張されておられた方です。その意味で非常にプラスだと思います。

Q.

江田さん、橋下さんよりも松野さんの方がはるかに気心通じているのでは?

小沢一郎 代表

A.

 松野さんを個人的によく知っており、考え方も分かっています。その意味では話し合うのに気楽ですが、だからといって橋下さんや江田さんと選挙協力やその他を行うのに難しいということはありません。

Q.

「野党が一つにならないと根こそぎにされる」と、山本代表は議員になる前から主張されていました。このままなら、極端に言うと、共産党以外は野党がなくなりそうな状況です。来年夏の参議院選挙に向けてどのような戦略・戦術で臨むつもりですか?

山本太郎 代表

A.

 妖怪の巣窟と言われる永田町に1年半しかいませんので、野党の再編をどのような立場で進めていくのかについては、この世界の重鎮である小沢代表とよく相談して答えを出していきます。
 ご指摘の通り、野党が一つにならなければ目的を達せられません。その目的は二つあり、まず、安倍政権に降りていただくこと。その先は「国民の生活が第一」の政治が展開される政治勢力が政権を握るということです。
 安倍政権に降りていただくことを選挙で勝ちとるためには、野党内の協力が絶対に必要です。参議院の31ある一人区を考えてみても、野党側は2議席しか持っていない。これは(与党対野党の)一騎打ちになっていないからです。一騎打ちになれば、野党側の方が得票数が多い。これは常日頃から小沢代表が言われていることです。とにかく一人区をどう戦うのかから始めなければなりません。その意味で野党が協力することが絶対に必要だろうと思います。
 維新の体制がこれから変わり、余計やり易くなったのではないかという意見もあると思います。一つになるということに対して、「あの党はどうだ。この人はどうだ」という文句はいろいろ出てくるとは思いますが、まず大前提として自民党に政権から降りてもらうことを担保するため、まず手を握らなければ、このままずっと行ってしまうことになります。

Q.

(野党の)選挙協力を言い続けて何回も選挙をしています。今回も同じ失敗を野党はするのではないでしょうか。

小沢一郎 代表

A.

 何回か失敗すれば失敗しないようにしようとの意識が働きます。(協力ができなければ)参議院では1人区は負けますし、衆議院では小総選挙区では勝てないし、比例で残るからといいて言ったって、比例をなくされたらおしまいです。単純小選挙区にされたら皆負けてしまいます。参議院でもそうです。多数を取れば何でもできますから。権力を濫用することが平気で何とも思わない(安倍)政権は、何をするか分かりません。そういう意味で野党がそろそろ真剣に本気にならないといけない。そうなっていくと思います。

山本太郎 代表

A.

 そうなっていかないと終わってしまいます。チェックメイト寸前まで来ていると思います。チャンスはそう多くは残されていないと思います。このままいくと、いつ選挙が行われるか分からない状況が生まれてくるのではないかということ心配しています。現政権を引きづり下ろすための野党の協力は非常に重要だと思います。
 (野党)それぞれに考え方があります。この状況の中で私が一番頼りにし、アイデアを出してくださるのは、小沢さんです。「オリーブの木」など言っていることがとてもシンプルなのです。それを一刻も早く実現しないことには現状を変えられないし、変えるために政治をやっていないならただの既得権者だと思います。


橋下大阪市長の政界引退表明・再登板について

Q.

山本太郎 代表は、橋下大阪市長とはいろんな所でバトルをしていたと思いますが、先日の橋下氏の政界引退表明についてどう見ていますか。

山本太郎 代表

A.

 過去にバトルしたことは一度もないと思います。2012年の衆議院総選挙に出るときに、メディアに取り上げてもらわないと僕自身の被曝やTPPなどの主張が世間に広まらないなと考え、それで強い相手を選ぼうと思い、橋下さんに「出ないのですか。一騎打ちしましょうよ」とツイッターか何かで言ったことがあります。引退についてはご本人の判断ですから僕からコメントはありません。
 政治生命をかけておやりになっていたこと、既得権益と戦われていることを市民の皆様が理解してくださるだろうということでしたが、結果がそうなってしまったということ。60%を超える投票率ですから政治参加を促したし、大阪の皆さんに広めたことは大きなことだったと思います。ただ、大阪市の分割案に関して、どのようなメリットがあるかを賛成派、反対派の意見を聞いていて反対派に理があったかなと思います。

Q.

来年の参議院選挙に橋下市長に出馬してもらいたいとの声が大阪維新の会から聞こえてきます。生活が維新と野党協力する上で、来年の参議院選挙の顔として橋下さんの再登板を願う気持ちはありますか。

小沢一郎 代表

A.

 私は橋下さんの政治家としての大衆を説得し引きつける能力を高く評価しています。2回前の選挙の際、「統治機構の大改革ということであれば、大阪の問題ではない。全国、日本の行政・統治の機構を変えることだから国政に参加すべきだ」ということを数回にわたって橋下さんと議論し話したことがあります。しかし橋下さんは「国政に出る気はない」ということだったので、仕方なく今日まで来ました。
 今回、都構想という旗印に政治生命をかけて、「自分はこれが負けたら辞める。政界を引退する」と演説でも会見でもあらゆるところで言っているわけですので、維新の皆さんは何とかして国会に出てもらいたいと思っているでしょうけれども、この決意は変わらないだろうと思います。


「大阪都構想」住民投票と道州制・国民投票との関係について

Q.

住民投票についてもう一つ。大阪都構想の先に道州制を見据えて橋下さんは動かれていたのではないかとの見方があります。道州制についてのお考えを伺いたい。また、今回の住民投票が憲法改正に向けた国民投票のシミュレーションだったとの見方をどう思いますか。

小沢一郎 代表

A.

 都構想と道州制が一つの線上にあるとは思いません。道州はどういう性格の自治体なのかを誰も言いません。今の地方自治法に言う自治体なのか。それとも特別な自治体を作るのか誰も分かっていないで、話している傾向が多かったように思います。道州制は中身がはっきりしないのと都構想と必ずしも一つの線上であるということではないだろうと思います。
 (憲法改正の国民投票のシミュレーションについて)それもこじつけみたいな話です。国民投票を行うとなれば、日本国民はそういう意味では利口ですから、説明しなくても投票のやり方とかの事務的な能力は非常に高いので、自分で判断するというのはまだまだですが、予行演習しなくても、(国民投票を)やるとなれば行えると思います。それ(国民投票)も関係づけて話をするのはどうかと思います。

山本太郎 代表

A.

 国と統治機構の調査会に入っており、専門家からも話を聞いていますが、何かすっきりしないし、理解が進みません。その専門家から大阪市の分割案、道州制につながっているのかを聞きました。一度、大阪市を分割してしまって、また道州制という話になると、もう一回変えなければならなくなり、それが本当に効率的なのかどうかも分からいという意見もありました。(都構想が)道州制につながっているのかについて、私からはっきりした答えを提供できなくて申し訳ありません。
 国民投票につながっているのではないかということについて、こんな感覚で憲法改正の国民投票をされたらたまったものではないと思います。何が何でも憲法改正の96条を変えさせてはならないし、3分の2の要件を絶対に守らないといけないと思います。これを半分にされては、何から投票しようぜということで、マスコミも乗っかった、いろんなバイアスのかかった、利益のある方に誘導されてしまう可能性があると思います。これがシミュレーションだったかどうかは私には理解できません。


安保法制における内閣法制局の役割について

Q.

安保法案の中で内閣法制局がどのような役割を果たしたとお考えでしょうか。

小沢一郎 代表

A.

 内閣法制局について野党やいろんな人が「憲法の番人」「法律の番人」という言い方をしますけれども、これは全くの過ちです。旧憲法以来、内閣におかれてきたものですし、その最大の役割は、明治初期は別にして、政府のやることについて法律的な根拠を与え、それを「合理的だ」、「正当だ」ということを言うために法制局はあるのです。政府の法制局ですから、政府と別個の第三者機関ではありません。政府の機関ですから、政府の施策をあたかも憲法をはじめ、法の趣旨に、民主主義の趣旨に、法治国家の趣旨に合致しているが如く説明するのが役割です。
 内閣法制局の安保関連法案に関する見解が問題になっていますが、9条に関しても自衛権の解釈にしても戦後何度も変わっています。その都度、内閣の姿勢に応じてそれに都合のいいような解釈を打ち立てていくのが法制局です。メディアも国民の皆さんもそれをはっきりと認識しないといけないと思います。「法制局がそんなことを言っていいのか」ということ自体がおかしいのです。法制局は政府のためにあるのですから。
 立法府の判断にとって、憲法に適合しているか、民主主義の基本に反していないか、そういうことを決めるのは立法府なのです。立法府の法制局、国政調査権をもっと強化しなければいけないというのが私の持論です。立法府自信が自分で判断する。そのための理論づけ、根拠をきちんと勉強すると。そのための立法府における機能をもっと充実していかなくては本来の機能を果たせないと思っております。内閣法制局に対する誤った見方は、ぜひ変えてほしいと思います。

Q.

中学や高校の教育現場では内閣法制局について教えていない現状についてどう考えますか。

小沢一郎 代表

A.

 法制局のことだけを取り上げて教えていないでしょう。政府、行政の機関としての機関として位置付けていればいいと思います。世の中の人や野党の代表的な人たちが、(内閣)法制局は法の番人だみたいな馬鹿げたことを言っていた人が過去にあったような気がします。そこは絶対に違うし、政府の番人なのです。そこを誤解しないでもらいたいと思います。


TPP交渉差止・違憲訴訟について

Q.

先週、TPP交渉差止・違憲訴訟の会らが東京地裁に提訴しました。原告の中に8人の現職国会議員が含まれ、山本代表、玉城幹事長も入っています。民事の裁判ですから、政治家も民間人として提訴されたのだと思います。民事で参加された理由、動機、きっかけなどについてお聞きしたい。また、国会の場で議員という立場で8名と党派を超えて会派を組んだりして反対していく考えはありますか。

山本太郎 代表

A.

 TPPの違憲訴訟。これは内容自体が間違いなく憲法違反だろうという話です。これは裁判所でも提出した自民党のポスターです。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と書かれています。これで2012年の衆議院総選挙で政権交代が行われてしまいました。沢山の有権者がこの旗振りに賛同されたということだと思います。ふたを開けてみたら、ブレまくり、ウソをつきまくりで、手のひら返しだったということ。違憲状態で選ばれたと言われる政治家たちで構成される政権が憲法違反の内容のような政治をずっと行い続け、その1つがTPPでもあろうと思います。
 国会議員なのだから司法の力を借りずに自分たちの中でやれという声もあるかもしれません。それには当たらないと思います。なぜならば国会議員でTPPの交渉内容を知っている人は、総理、関係閣僚、官僚ら一握りしかいません。国会議員でさえも国の行く末を決める交渉内容を知れないような理不尽な話なのです。
 その一方、アメリカでは条件付きですが、議員に対して交渉内容を公開しています。しかし日本ではできていないというあまりにふざけた内容なのです。国会内で情報開示を求めていくのは必要だと思いますが、多数派を握っているのが自民党なのでなかなか難しい。司法の判断も必要だろうと思い原告の一人になることを決めました。原告に入っている8議員が国会内で会派を組むのかという話ですが、衆議院の方も入っていますので、バランス的には難しいのではないかと思います。このような形も含めて超党派でいろんな活動をやっていきながら、問題に光を当てていきたいと思っています。

小沢一郎 代表

A.

 (自民党ポスターを見て)だけどやっぱり、投票する方がいけないのです。こういうこと(自民党が公約を破っていること)に無関心で、平気なわけですから。主権者がちゃんと判断しないとダメです。


福島健康調査で甲状腺がんの子供が126名に達したことについて

Q.

福島県の県民健康調査で甲状腺がんの子供たちが126名になってしまいました。そのことの受け止めについて。

山本太郎 代表

A.

 本当に悔しい。そうならないために原発事故の後からやっと社会問題に気がついて声を上げるようになりましたが、実際に甲状腺がんを患うことをどうすれば避けられるのか。それに対して国会は半分以上の賛成があって成り立つことなので政治家としてはなかなか難しいです。
 国が安全と言っている安全に根拠がないのです。年間1ミリ(シーベルト)以下に被曝を抑えなければいけないという世界的コンセンサスのもとにやっていたのに、20ミリ(シーベルト)のところに人を帰そうとしています。そこに対して予算も与えてしまおうという帰還促進法案が過してしまいました。そこで反対していたのは生活の党、我が党だけだったのです。被曝に関してケアをしなければならない、避難の権利を与えなければというスタンスで、国民の生命と財産を守ろうと採決で示したのは我が党だけでした。どうですか。我が党を信用できるでしょと言いたいのではないのです。政治の現状を見てもらいたいのです。
 おそらくチェルノブイリを見てもピークはもっと後ですから、この先そのような事態にならないように平均的個人でルールは作らないということです。個別具体的に脱被曝、被曝を避けるルール作りが必要になっていくと思います。
 政治の場で今それを作れるのかというと、今は難しい状態です。20ミリ(シーベルト)帰還促進に反対したのは我が党だけでしたので、法律的には何も変えられないわけです。やはり次の選挙で地殻変動を起こせるようにがんばると。それまではお一人おひとりがどう被曝を避けられるのかという努力を続けていただくしかできないのが歯がゆく不甲斐ない思いでいっぱいです。


生活の新ポスターについて

Q.

党の新しいポスターができました。そのモチーフをお聞かせください。

山本太郎 代表

A.

 最初のころ、簡易的な(両代表)ツーショットのポスターを作りました。今後の野党再編があるかもしれないので、小沢代表に面白いポスターを山本事務所で作っていいですかと聞いたところ、「作ればいい」と言っていただき、それでどういうポスターを作ればいいかと考えました。18歳以上に選挙権が与えられます。有権者教育が足りないと言っても、既定路線なので決まっていくでしょう。すでに政治に興味がある人にコミットしていくのはハードルが高い。そうであるならば国政選挙で40数パーセントの人が投票に行っていないわけだから、興味のない人に入り口としてポスターを作った方がいいと。
 ところが事前にこういう案でどうですかと小沢さんに相談すると、せっかく作ったものに苦言を呈さなくてはならなくなると申し訳ないからと、もう作って刷ってしまえと作らせていただきました。「ポスターを全部回収しろ」と小沢さんから言われるかと思ったのですが、「なるほどな。目立たなければ意味がないということだろ」と私の制作の意図をすぐに見抜いていただきました。

Q.

18歳に選挙権が引き下げられると高校3年生です。自民党は杜撰なマンガで改憲を説いています。マンガで改憲が必要だと訴えると相当な高校3年生が入れると思うのです。悪い意味で分かり易く危険だと思うのですが、いかがでしょうか。

山本太郎 代表

A.

 決める基準として何を入り口とするのかが非常に大事だと思います。(「生活」新ポスター)イラストを入り口にしながら季節ごとにいろんなパターンでポスターでの広告戦略を打っていこうと思っています。例えば、文字だけ、メッセージだけのポスターであったり、手を変え、品を変えて来年の参議院選挙の時に小沢代表と山本との二人のポスターになったりとかというドラマを作っていきたいと思っています。
まず入り口として「え!」と二度見していただくことが一つの目標です。例えば、これが居酒屋に貼られていたら酒を飲みながら政治を知らなくても「何だよ。これ」と言いながら政治を語っていただく入り口にしていただく。興味を持たれた方が一体どんなことをやっているのだろうと。ちょっと見てみたらなかなか骨のあることやっているなとたどり着けていただければと思っています。